茶葉
茶葉が一般の植物の葉と異なる点をごご存知でしょうか?

3つあります。

1.コーヒーなどの数種類の植物にしかないカフェインを含むこと
2.タンニンが多量にあること
3.ミネラルとしてのマンガンが多いこと

では、それぞれの成分はどのような働きをしているのでしょうか?

以下で詳しく解説したいと思います。
興味のある方はお付き合いください。

1 カフェイン

お茶が早い時代から薬用として用いられた大きな理由としてカフェインの存在がありました。

カフェインは1820年にコーヒーから発見されました。
カフェインの名前もコーヒーにちなんだものです。

お茶の中にもカフェインが発見されたのは1827年のことです。

そしてカフェインの量もコーヒーが1.7%未満程度であるのに対して茶葉には3%近くも含まれていることがわかりました。

カフェインは水やアルコールには溶けにくく、熱湯には溶けやすいという性質があります。そのため、玉露や新茶はもちろん上級の煎茶に熱湯を用いるのは禁物です。

熱湯を注いでカフェインが一挙に溶け出してしまうと苦味がすぎてしまうようになります。

カフェインがの作用としてよく知られる大脳への興奮作用を見ますと、0.1~0.3グラムのわずかな量で大脳へ興奮作用を与え、思考能力を高める働きがあることがわかっています。

また、この興奮作用は心臓の横門筋にもおよび、活動能率を高めるとともに腎臓にも作用して利尿効果を高めることもわかっています。

2 タンニン

カフェインの興奮作用と同様にタンニンの解毒作用が古くから茶が薬用として飲用されてきた理由とされています。

現在、日常生活でも様々な有害物質が体内に入ってきます。
タンニンはそれらの有毒物質と反応して、体内では吸収されずに体外へ排泄されやすいものに変化させます。

また、タンニンはこういった解毒作用とともに、その収縮性が非常に強いので体内に入ると腸の緊張をゆるめます。すると腸の運動が活発になり、整腸に効果があるのです。

空腹時に渋いお茶を飲むと一時的に空腹が抑えられることがありますが、これはタンニンが胃を収縮させることによるものです。

3 ビタミンC

美容のビタミンとして若い女性に好まれるビタミンCは壊血病の予防に最適なビタミンとしても知られています。

この他、造血機能の正常性、メラニンの代謝維持、ホルモンの正常な働きや肝臓の脂肪防止などの重要な働きを持っています。

しかし、このように大切なビタミンであるにもかかわらず人体はこれを合成することができません。

そのため飲食物から積極的に摂るように努めなければならないビタミンなのです。

お茶にビタミンCが含まれていることが判明したのは、1924年、抗壊血病の研究で知られる三浦政太郎によってでした。

それまで熱や酸化に弱いビタミンCがお茶のように長時間過熱して製造されるものに含まれるとはだれも考えていなかったのです。

が、この秘密は茶葉に含まれる酵素にあったのです。

緑茶を作るときに蒸気の熱や釜炒りなどで加熱されますが、そのときに茶葉に含まれている酸化酵素の働きが失われます。

その結果ビタミンCの酸化が防止され茶葉の中に残存するのです。

しかし焙じ茶では、熱分解により著しく減少することもあるため注意が必要です。

では、お茶の中にどれだけビタミンCが含まれているのかをみると3グラムの茶葉から出した100ccの茶湯には1.8mg~5.5mgとなっています。

ただし茶葉が古くなるほどビタミンCが減っていくこともわかっており、四年間貯蔵された緑茶や紅茶にはビタミンCはほとんど含まれていません。

4 ミネラル

ミネラルとは私たちの体が正常に動くために不可欠な微量元素の総称です。

私たちの体はほんの少し体内のミネラル濃度が変化しただけでも致命的なダメージを受け、ときには死に至ることもあるくらいです。

茶葉を焼くと、その灰の中には5%~6%のミネラルが残ります。

そのうちわけは、カリ50%、リン酸15%のほか、石灰、マグネシウム、鉄、マンガン、ソーダ、珪酸、硫黄、塩素ヨードなど様々です。

5 テアニン

緑茶中にはアルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸など15種あまりの各種遊離アミノ酸が含まれていますが、もっとも含有量が多いのがテアニンです。

テアニンは茶特有のアミノ酸で、玉露、抹茶、上級煎茶などの高級緑茶に多く含まれています。

テアニンがカフェインの興奮作用を抑制する働きがあることは以前から知られていましたが、生理的機能について研究が活発に行われるようになったのは1990年代に入ってからのことです。

これまでにリッラクス効果、神経伝達物質代謝の調節などの脳機能への作用のほか、血圧上昇抑制、制ガン効果の増強などの機能を持つことが明らかにされつつあります。

最近ではテアニンの効能を期待してテアニン入りの飲料や食品も開発されています。

6 フラボノイド

フラボノイドは野菜や茶、果実などの植物に広く分布しています。

これまで食品に含まれるフラボノイドは栄養学的に評価されることはなく、むしろ消化酵素の働きを抑制する可能性があることから不要な成分として扱われてきました。

また、嗜好的には色素成分として、果実や野菜の品質に関与するとされてきたものの、苦味や渋味をともなう場合があることから敬遠されがちでした。

しかし最近になって、食品の生態調節機能に関する研究が進展するにつれてフラボノイドが多様な生理的機能性を示すことが明らかになり、非常に注目されている成分となっています。

7 その他の有効成分

7-1 サポニン

多くの植物に含まれる化学成分に、サポニンと呼ばれる物質群があります。

このサポニンは茶葉だけでなく、茶の種子にも含まれ、去痰作用や溶血作用、抗炎症作用などの生理作用を示すことがわかっています。

7-2 フッ素

茶葉中にはほかの植物と比較してフッ素が圧倒的に多く含まれていますが、フッ素は硬化した下位の葉ほど含まれています。

したがって硬化した葉を原料とする番茶に多い傾向があります。

フッ素は葉のエナメル質を強化して虫歯予防に効果のあることが知られています。
そのため、お茶の飲用やお茶でのうがいにより虫歯の発生を減少させることができるとも言われています。

7-3 ビタミンB類

緑茶に含まれるビタミンB類としては、B1(サイアミン、脚気予防)、B2(リボフラビン、発育促進や口内炎予防)、ニコチン酸(ナイアシン、ペラグラ予防)、B6(ピリドキシン、貧血、皮膚炎予防)、パントテン酸(低血糖症、血液や皮膚の障害予防)などが含まれています。

茶のビタミンB類は一般食品と比較してもかなり豊富に含まれています。

煎茶や抹茶にはビタミンB2が多く含まれていますが、これは野菜の中でも比較的含有量の多いエンドウやモロヘイヤの約4倍にものぼります。

8 まとめ

お茶にはγーアミノ酸(血圧上昇抑制)、サポニン(抗炎症)、テアニン(脳機能調節)、クロロフィル(がん予防)、食物繊維(血中コレステロール低下)、フッ素(虫歯予防)などの有効成分がふんだんに含まれています。

それらが含まれているお茶を日常的に持続して摂取することで、健康維持に役立てていくことができるのです。